背伸びのままで。

良い話題があった時に更新します。

検証する時間を持てない。待てない。

スタンフォードPh.D出身の人が作っている、いわゆる「脳トレ」ゲームLumosityに効果が認められないということで罰金処分がなされたようです。

「脳力トレーニング」の効果が認められずサービス提供企業に約2億円の罰金処分が下される - GIGAZINE

 

ぼくは、Lumosityを続けることで情報処理の速度、精度の改善や、新しい処理方法を身に付けるなど、一定の効果を実感していました。いま以下の動画程度の作業はできるようになりましたし、ゲームプレイヤーの中で上位0.6%程度のレベルまで記録を伸ばしました。※僕がアップした動画ではありません

www.youtube.com

一方で、日本の脳トレゲームにおいて、効果への批判があることを知っていたので、「自分はゲームに最適化していっているだけではないか」という疑念も持っていました。

そもそも、ぼくは「スタンフォード認知心理学Ph.D取った人が作っているから効果があるのだろうな」と信じて、課金してこのゲームを始めました。

このようなニュースが出て少し残念な気持ちになりましたが、事前に自分で効果が検証できたかというとそれは不可能ですし、「この連邦委員会の判断を信じるべきなのか」という疑問も持っていて、今後それを拭うことはできないでしょう。

また、検証の精度に程度があることも知っています。今回の自分の判断は、エビデンスレベルに照らし合わせると、信頼度が最低レベルのエビデンスに基づいた判断だったことも分かっています。

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エビデンスレベル分類・推奨グレード分類 | 一般社団法人 日本肝臓学会より抜粋

https://www.jsh.or.jp/liver/PDF/evidence_level.pdf

ただ、一個人が周囲の出来事に対して、上記のレベル5以上の検証を課すのは不可能ですし、これからも専門分野は専門家を信じてレベル6の判断をする程度しか自分にはできないでしょう。

検証はできなくても、タバコは健康リスクが高いという学会共通認識は引き続き信じますし、運動は思考や気分にも良い影響を与えるというただの専門家の意見も信じます。

ただ、どこの業界も善人ばかりではないですし、不本意にも周囲プレッシャーなどによって結論を捻じ曲げてしまうことはあるでしょうから、STAP 細胞問題のような信頼を裏切るような話が尽きることも無いでしょう。

検証の精度の必要性は分かっています。でも、自分で検証はできません。検証を待つ時間はありません。間違っているかもしれません。自分が今まで積み上げてきたからこその、ただのこだわりかもしれません。でも何かを信じて続けるしかありません。



…と、ここまでブログを書いたところでこの記事に出会いました。

「根拠なき脳トレゲーム」の顛末は、200万ドルの和解金支払いへ « WIRED.jp

和解文書には、Lumos Labs社は同社製品について、「ターナー症候群、心的外傷後ストレス障害PTSD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、外傷性脳損傷(TBI)、脳卒中あるいは化学療法の副作用など、健康状態が原因で起こる認知機能障害を軽減する」と主張することはできない、とも書かれている。

この件は、病気を治すなどと書いたのが問題だったようです。

いずれにせよ、ぼくは今後出会う様々な情報をいちいち丁寧に検証することは諦めてやっていくつもりです。Lumosityも続けようと思います。

でも、今後、GIGAZINE情報の信頼度だけは3レベルぐらい下げておこうと思います。